kmpen148のいろいろ

日常生活の雑感を書き出しています。備忘録的役割。

ワンポイント投手禁止について思うこと


 ワンポイント禁止かぁ……。今までも様々なルール変更がされてきましたが、これはちょっと現状では賛同し兼ねます。まぁ、MLBが取り入れたってことは、そのうち国際ルールになり、いずれ日本でも取り入れざるを得なくなるのでしょうけど。そこはもう諦めています。

 細かい話ですけど、今までで個人的に一番嫌だったものは、ストライク(S)・ボール(B)・アウト(O)の表示変更ですかね。日本のプロ野球界では長い間、「SBO」の順で表示されておりましたが、国際大会等での慣習では「BSO」表示が主流で、日本のプロ野球からも国際大会に出場する選手が多くなったということで、2011年から「BSO」表示に変更になりました。2アウト、2ストライク、3ボールの場合、変更前後を図にするとこんな感じです。

変更前 S ⚫︎⚫︎
    B ⚫︎⚫︎⚫︎
    O ⚫︎⚫︎

変更後 B ⚫︎⚫︎⚫︎
    S ⚫︎⚫︎
    O ⚫︎⚫︎

 もうこれは個人の感性的な問題なのかもしれませんが、私は変更前の形が非常に整っていて好きだったのです。それが変更後になると、頭でっかちになってしまって……。


 すいません、話が逸れました。


 この他にもコリジョンルールや申告敬遠など基本的にはMLB及び国際ルールに右に倣え的な形でルール変更をしてきた日本のプロ野球ですが、今回のワンポイント禁止はいつから導入になることやら…。

 「ワンポイント投手」は戦略上、結構重要な役割を担っているとは思うのですが、一方で選手からすると初めからその役割を目指してプロ野球界に入ったわけでもないよなぁ、とも思うのです。故・木村拓也氏が新人研修でこんなことを言っていました。

 自分は「こういう選手になろう」と思ってここまで来た選手じゃない。こうやるしか思いつかなかった。それが「ユーティリティープレーヤー」、「何でも屋」で、それでもこの世界で食っていける。「レギュラーになる、エースになる」だけではない。巨人の藤田宗一投手は、中継ぎ登板だけで自分と同じ歳までやっている。それで飯が食える、それがプロ野球。「俺が一番うまい」と思って入団して、一番得意だった事がうまくいかない。それもプロ野球。その時にあきらめるのではなく、自分の話を思い出してほしい。投げ出す前に、自分自身を知って可能性を探るのも必要ではないか。

 プロ野球に入れるということは、アマチュア時代は周りよりも頭が1つも2つも抜き出ていた選手ばかりで、投手であれば「先発で20勝!」「抑えで40セーブ!」みたいに大きな目標があるはずです。最初から「ワンポイント投手として活躍したいです!」なんて言う選手はなかなかいないのではないでしょうか。
 しかし、プロ入り後は自分よりも実力が上の人がたくさんいて、その中でも順調に階段を駆け上がる選手がいる一方で、怪我や不調に悩まされて思うように結果が残せない選手も数多くいます。

 偏見かもしれませんが、「ワンポイント」という役割は、特に後者の選手がもがきにもがいて辿り着いた生きる道の色合いが強いのかなーと思います。しかし、戦略上は非常に重要な役割なので、ワンポイント投手としてスペシャリストになれれば「飯が食える」わけです。そのような選手の仕事を狭めるのは、現時点では受け入れ難い気持ちではあります。

 もちろんその中には、それを足掛かりにセットアッパー、守護神とさらなる飛躍を狙っている選手もいるはずなので、現在ワンポイント投手として活躍している選手全員がその立場に満足しているわけではないと思います。
 かつて、ワンポイントとして起用されていた投手が、自分はまだ1回を投げ切るリリーフとして活躍したい、とFA宣言して巨人に移籍してきたことがあったように。まぁ、結局その1回をきっちり抑えることができずに、次第にワンポイントでの起用が多くなり、それでも結果を出せずに戦力外となってしまいましたが。

 ところで、このワンポイント禁止は時間短縮を目的としているみたいなのですが、実際問題そんなに変わるもんなのでしょうかね。1試合で4回も5回もワンポイント投手が出てくることはなく、多くても2回くらいだろうから、投球練習等含めてせいぜい10〜15分しか変わらないんじゃないかなー、とは思うのですが、ここ最近はやたらと「時間短縮」がトレンドのようなので、削れるところは削るってことなのかな。
 きっと2〜3年後には日本も取り入れることになるんだろうなぁ。


 今回はこんな感じです。